ひとり&ヒトリ (gataroのブログ)

ひとりごと?? ムカシ話??

2022年12月のブログ記事

  • K島 ひとり ―― マツ爺

    ❤❤❤❤ 赤っぽいゴンベエに両手をつき、あの世から帰って来たような青白い顔で、息も絶えだえに「はぁぁぁ~」「ふぅぅぅ~」「はぁぁぁ~」「ウゲェェェ~」 左手から流れる「ザアァァァ~」 波の音と日差しを見つけると、一目散に走る、はしる、ハシル。 「お~い。これ (ビワの葉っぱ) 忘れもんじゃろぉぉ」... 続きをみる

  • K島 ひとり ―― マツ爺

    ❤❤❤ 親父に似た性格のノリは、指先も心も震えながら好奇心の方が先立ち…目を輝かせて側のビワの葉をちぎってあわてて【ソレ】を包み込んだ。 裏道を転がり降りるように『ゴンベエ』の前に現れた2人は、元々ほつれてた服はさらにあちこちが破れ、土まみれの姿。 ――明日へ続く。 ★ブログ『ボケてみる』http... 続きをみる

  • K島 ひとり ―― マツ爺

    ❤❤ 恐々ながらも弟のカズが、履き古した穴の開いた運動靴で黒っぽい幹を蹴るなり「うぇぇぇっ!アンちゃんこれなんやぁ」と震える声で兄のノリを振り向く。 「それ触ったらチンチン腫れるんちゅゃうかぁ」カズの声は震え… 「大丈夫、ダイジョウブ~…」と言いながらノリの手先は震えている。 指のつめほどの…白っ... 続きをみる

  • K島 ひとり ―― マツ爺

    ❤ 二股の大木を切り倒した痕。年中、日の当たらない黒い木肌は剥がれ落ちて原型はなく、 ノリとカズには『そこにしかいない生き物』と噂されるモノに見えた。 はい回る【ソレ】は大きくなったり、小さくなったり、はたまた姿を消したり… 根元には枯れた草が幾重にも重なり、所々に白い草がヒョロヒョロと揺れている... 続きをみる

  • K島 ひとり ―― マツ爺

    ❤❤❤❤ モノ陰に隠れるように小走りで天神の森へ30分ほどの距離。 156の石段は異界への入口か? 登り切って左手に、その天神の祠 (ほこら)。 誰ぁれもいないのに…モノ陰に隠れながら…『ゴクリ』と生つばを呑み込む音を立てつつ『裏』へ回り込む。 ❤――月曜日へ続く。 ★ブログ『ボケてみる』http... 続きをみる

    nice! 1
  • K島 ひとり ―― マツ爺

    ❤❤❤ が、子どもらは怖いもの見たさの好奇心を持つ子もいてて、中の宮の『山んじょ』に住む『ノリとカズ』は時あれば…と機会をうかがっていた。 前日の夜半から降った生暖か~い雨の朝。霧が立ち込める中、家の前の溝が見えないほどの暗さの夜明け前…… ――明日へ続く。 ★ブログ『ボケてみる』https://... 続きをみる

  • K島 ひとり ―― マツ爺

    ❤❤ そのマツ爺の口癖は… 「天神のほこらの裏に行ったらアカンどぉ」 「チンチンが腫れ上がるどぉ」 「ムカ~シ、そいつのせいでタケヤンが死んでもうたんや」 駄菓子を買いに来るたんびに、その話を聞かされる子どもらは何か分からんケド怖がり、 子どもらの間に広がっていた。 ――明日へ続く。 ★ブログ『ボ... 続きをみる

  • K島 ひとり ―― マツ爺

    ❤ 海の生業 (なりわい) は、一つ間違えば命と引き換えになる。 その一つ間違えの手前から戻って来た『マツ爺』と呼ばれる年配の男がいてる。 手作りの松葉づえで、ゆ~っくりと歩を進めるも…古びた小屋からはほとんど出ることはなく、子ども相手の駄菓子屋を開いている。 ――明日へ続く。 ★ブログ『ボケてみ... 続きをみる

  • K島 ひとり ―― オヤジ

    ❤❤❤❤ それから2~3年も経った年の暮れだった。 みち潮の寄せるゴロゴロ石の上で ヨシが 背丈ほどもありそうな 大~きな、大~きな 黒~い羽根を頭の上にかざして 海に向かって 「にいやん  (兄ちゃん)  おおけに~  (ありがとう)」大声で叫んでいた。 ❤――月曜日へ続く。 ★ブログ『ボケてみ... 続きをみる

  • K島 ひとり ―― オヤジ

    ❤❤❤ 天神の隅々まで知ってるであろう歴代の宮司でさえ その姿は数えるほどしか見たことがないという。 ゴンベエも動けないながらも 東の空を飛んでいるのを1度だけ見た記憶がある。 ゆえに 島の人たちは ほとんどが知らない。 子どもらは密かに【テンジンのオヤジ】と呼ぶ。 ――明日へ続く。 ★ブログ『ボ... 続きをみる

  • K島 ひとり ―― オヤジ

    ❤❤ 子どもらの内緒話は 『難聴』 気味なゴンベエには、そこから先は聞き取れていない                                    (笑い)。 この森を遊び場にする『クニとヨシの兄弟』がいる。 初めに その巣を見つけたのは兄の クニ だったらしい。 ――明日へ続く。 ★ブロ... 続きをみる

  • K島 ひとり ―― オヤジ

    ❤ ゴンベエの裏を右へ、ず~っと、ず~っと、ず~っと奥へ。大きなシイの木についたら…そこから左へ、ず~っと、ず~っと真っ直ぐ。そしたら、大きな岩に当たるから…… ――明日へ続く。 ★ブログ『ボケてみる』https://iesimagataro.seesaa.net/ ★ブログ『のびのび』https... 続きをみる

  • K島 ひとり ―― オヤジ

    ❤❤❤❤ 秘密中の秘密であった、その【目的地】に辿り着いたのは、わずか3人とか。 ある日、子どもらがしゃがみこんで ヒソヒソ伝える場所のハナシに、ゴンベエはありったけの精神力を注いで… ❤――月曜日へ続く。 ★ブログ『ボケてみる』https://iesimagataro.seesaa.net/ ★... 続きをみる

  • K島 ひとり ―― オヤジ

    ❤❤❤ 「俺らだけの秘密やでぇ」「絶対、絶対、誰にも、誰にも言うたらアカンでぇ」が合言葉で、友達にも伝わらない。当然、大人の耳にも届かない。 ――明日へ続く。 ★ブログ『ボケてみる』https://iesimagataro.seesaa.net/ ★ブログ『のびのび』https://ieshima... 続きをみる

  • K島 ひとり ―― オヤジ

    ❤❤ 原生林に近いとはいえ、そのオオワシの大きさは羽根を広げると木々の間からの木漏れ日が見えなくなるほどという。 それを知るのは子どもらがほとんどで、なおかつ好奇心が旺盛な何人かだけに限られるとか。 ――明日へ続く。 ★ブログ『ボケてみる』https://iesimagataro.seesaa.n... 続きをみる

  • K島 ひとり ―― オヤジ

    ❤ ここK島 天神の森には、ごくごく限られた人しか知らない『ヒミツ』がある。 原生林の面影が残っている東の海岸線、断崖絶壁にそそり立つ大きな木の頂にオオワシが棲んでいた。 太い枝が組まれて異様な姿の営巣 (えいそう) が掛けられて 神秘的ですらあったという。 ――明日へ続く。 ★ブログ『ボケてみる... 続きをみる

  • K島 ひとり ―― 虫たちのプレゼント

    ❤❤❤❤❤ その昔 雷に直撃されたせいで 赤黒コゲになったになったゴンベエは ほとんど耳が聞こえなくなっていた。 この深~い 深~い ムシたちの演奏は ほとんど聞こえない けど……。 ♪ ♫ ♫ ♩ ♪ ♪ ♫ ♫ ♪ ♫ ♫ ♩ ♪ ♪ ♫ ♫ ……  夜が明けるまで虫たちは鳴いていました。 ❤... 続きをみる

  • K島 ひとり ―― 虫たちのプレゼント

    ❤❤❤❤❤ その昔 雷に直撃されたせいで 赤黒コゲになったになったゴンベエは ほとんど耳が聞こえなくなっていた。 この深~い 深~い ムシたちの演奏は ほとんど聞こえない けど……。 ♪ ♫ ♫ ♩ ♪ ♪ ♫ ♫ ♪ ♫ ♫ ♩ ♪ ♪ ♫ ♫ ……  夜が明けるまで虫たちは鳴いていました。 ❤... 続きをみる

  • K島 ひとり ―― 虫たちのプレゼント

    ❤❤❤❤ 「でも、気持ちだけは… ♫」 「そうだけど…♪」 「でも…♪」 ――若い虫が ポツリ 「ボクたち 鳴くしかできないねぇ…♪」 ――明日へ続く。 ★ブログ『ボケてみる』https://iesimagataro.seesaa.net/ ★ブログ『のびのび』https://ieshima.se... 続きをみる